口腔外科
口腔外科は、親知らずなどの抜歯をはじめ、炎症、口腔内軟組織および顎骨内に生じる腫瘍や嚢胞、外傷、口内炎や口腔粘膜疾患など口腔内の様々な症状について診断し治療を行います。
当院は、日本口腔外科学会認定医が在籍しております。長年の大学病院での勤務経験から、さまざまな症例の診断、治療に携わってきました。
以下のような症状、治療についてご心配なことがございましたらお気軽にご相談ください。
①蜂窩織炎、歯肉の炎症、腫脹(腫れ)
歯周病や親知らず周囲の炎症、治療途中や過去に治療した根尖病巣(根の先の炎症)などが原因で、歯肉が腫れることがあります。歯肉が赤く腫れるだけの軽微なものから、お顔の左右に差が出るほど腫れが広がり、さらには頸部(首)や側頭部(こめかみ)まで波及するほどになり、高次医療機関での入院治療や救命が必要になる場合もしばしばあります。
患者さんの訴えや所見から原因を明確にし、当院で対応可能な炎症かしっかり診断し、消炎後に原因の歯の治療を行います。また、大きな病院での専門的な検査や徹底的な消炎が必要と判断した場合は、早期に連携してご紹介いたします。
②歯性上顎洞炎(歯が原因の副鼻腔炎)
副鼻腔炎(いわゆる蓄膿)の原因が歯である場合があります。特に上顎臼歯(奥歯)の根尖病巣(根の先の炎症)や歯周病、埋伏した親知らずが原因になることが多く、歯性上顎洞炎と呼びます。その場合、原因の歯の治療を行わずして改善は見込めません。当院は歯科用コーンビームCTを完備しております。まずはレントゲンに追加してCTを撮影し、歯性上顎洞炎かどうかの診断を行い、原因の歯の治療を行います。治療方法の多くは抜歯または根管治療です。
③腫瘍や嚢胞(口腔内や顎骨内のできもの)
口腔内の粘膜や顎骨内に嚢胞(袋状のできもの)や腫瘍(悪性腫瘍、良性腫瘍)ができることがあります。粘膜の異常は視診で、顎骨内の異常の多くはレントゲン撮影時に見つけることができます。病理学的な確定診断が必要ですので、高次医療機関の口腔外科にご紹介いたします。
④口腔粘膜疾患(口内炎、舌の痛み)
口内炎をはじめ、口腔粘膜に痛みを伴う疾患は多くあり、中には全身疾患に随伴して生じているもの、ウイルス感染によるものなどもあります。また、舌の痛みは、病変がないにもかかわらずピリピリと痛む舌痛症という疾患もあります。口腔内に何か気になる症状がある方はご相談ください。
⑤小帯付着異常、過剰歯
お子様の上顎前歯の間や舌の下にある小帯という線維が強固に付着している場合、前歯に隙間が開く、発音がしにくい場合があります。成長に合わせ切除を行います。また、過剰歯といって顎骨内に歯が多くあり生え変わりに影響していることがあります。抜歯が望ましい場合、位置を診断し、お子様の年齢や成長を考慮して抜歯を行います。位置が深い場合などは口腔外科をご紹介いたします。
⑥外傷(転倒して歯が折れた、唇を切った、骨折等)
転倒や事故などが原因で、前歯が折れてしまった、抜けてしまった、唇が切れてしまった、など口腔内にけがをされた方の診断と治療を行います。早期に診断して対処することが大切ですので、お電話いただき早めにお越しください。
レントゲンで顎の骨折を認めた場合は、早急に口腔外科へご紹介いたします。